ゲンナディ・ゴロフキンを倒し、名実ともにボクシング中量級ピラミッドの頂点に君臨するサウル・アルバレス。
薬物疑惑もありましたが、ゴロフキン戦でのパフォーマンス後、その声も少なくなりました。
そして、スーパーミドルへの転向を表明し、既に次戦も決定。
さらにネット配信大手であるDAZNとも大型契約を結んでいます。
スポンサーリンク
ボクシング界の金のなる木
View this post on Instagram
現在ボクシング界で最もお金を稼げる選手は、カネロ・アルバレスと見て間違いないでしょう。
チケットの売れ行き、PPV(ペイ・パー・ビュー)の売れ行きを見るに、ヘビー級のアンソニー・ジョシュア、デオンテイ・ワイルダーを凌駕しています。
海外では、人気のボクシングイベントはテレビでも日本の地上波のようにただでは見れず、その番組、もしくは試合の視聴権を買うという事が必要になります。
選手の人気バロメーターとして、このPPV数は頻繁に取り上げられていますね。
歴代でこのPPVを最も稼いだ選手は、ご存じフロイド・メイウェザー。歴代PPV数のランキングがあるのですが、なんと1位から4位まで全てメイウェザー絡みです。
そして現役バリバリの選手で言えば、筆頭はサウル・アルバレスなのです。世界で最もボクシング人気が高いのは米国。とりわけ「聖地」ラスベガスでの試合は観衆も多く、全米や世界から注目されるため、PPVも多くカウントできます。
現在、米国内で重要視されているのはメキシコ系アメリカ人の需要。例えば、ボクシングは最近多くのイベントがメキシコの祭日「シンコ・デ・マヨ」に合せて行われます。
メキシコ系アメリカ人、メキシコ系移民の集客を促すためです。絶対数が多いため、それがもたらす経済効果も凄いんですね。
しかもアルバレスはメキシコ人。さらにイケメン。試合内容もKOが多く面白いので、ボクシング界の金のなる木。所属するゴールデン・ボーイ・プロモーションの稼ぎ頭です。
市場価値はゴロフキン戦でさらに上昇
アルバレス対ゴロフキン2の前、アルバレスには薬物疑惑が浮上します。あくまでもメキシコ産牛を食べたことによる不可抗力的な薬物陽性反応であったと本人は弁明していましたが、ゴロフキンがアルバレスの腕に薬物注射痕があることを指摘するなど、アルバレスにはダークなイメージが付いてしまったことは否めません。
しかし、アルバレス対ゴロフキン2のパフォーマンスは、そういった声を払拭するほどの素晴らしいものでした。
ゴロフキンに明確な勝利をおさめ、中量級戦線では完全にトップに立ったと行ってよいでしょう。
人気は抜群。実力も折り紙つき。それに比例して、このアルバレスが負けるところが見たいというファンも大勢いるでしょう。リング内外で目立つこういう選手は、注目度がうなぎのぼりにあがります。
この勢いにのっかり、アルバレスはネット配信大手のDAZNと大型契約を結びました。5年11試合で、契約金約402億円。かつてメイウェザーも米国大手放送局SHOWTIMEと6試合200億の契約を交わしましたが、それとほぼ同等と言っていいでしょう。
ちなみにスポーツ選手の契約ではMLBのジアンカルロ・スタントン(現ヤンキース)が14年にマーリンズと結んだ13年で325億円が最高だったみたいですが、それを抜いて歴代1位です。
スポンサーリンク
最強アルバレスの対戦相手は?
そのアルバレスとDAZNの契約の1発目は、アルバレスのスーパーミドル級への挑戦です。
ミドル級の王者を保持したままでのスーパーミドル挑戦は、本来ならばルール違反です。かつて同じことをしたのは、こちらもフロイド・メイウェザー。人気ゆえに、許されることですね。
さて、そのスーパーミドルへの挑戦ですが、標的はWBA正規王者のロッキー・フィールディングです。
View this post on Instagram
直近のタイロン・ツォイゲ戦を見てみましたが、アルバレスが苦戦するような選手ではないですね。
明らかにアルバレスが勝っているのがスピード。スーパーウェルター、ミドルにおいてさえ軽量級張りのコンビネーションスピードを見せてくれるアルバレスなので、スーパーミドルの並の選手では、アルバレスのスピードに面食らうはずです。
あくまでも、主戦場はミドルであるとアルバレスも明言しているので、一先ず3階級制覇、といったところでしょうか?
敢えて懸念する点を挙げれば、身長差からくるパワーがツォイゲの方があるとは思いますが、スピードと技術でアルバレスが凌駕出来るでしょう。アルバレスのKO勝ち、もしくは判定勝ちで終わると思います。
このツォイゲ戦はアルバレスのキャリアに於いては、そこまで大きいものではありません。
3階級制覇を決める試合ですが、相手の質から言って中の上です。DAZNにとっても、彼には目玉となる試合をしてもらはないと困るでしょう。
アルバレスの首を狙う、ミドル級トップ軍団との戦いがそれにあたります。
ファンが一番見たいのは、対ジャーモール・チャーロだと思います。ダニエル・ジェイコブスはアルバレスが勝ったゴロフキンに負けているので、現在最高のカードとは言えません。デビッド・レミューもそうですし、サンダースも薬物疑惑で試合枯れしそうです。
仮にアルバレスとサンダースなら、薬物疑惑同士である意味面白くなりそうですが。。。なんかSNSが盛り上がりそうです。
ウクライナのキエフで行われたWBCの年次総会において、WBCはアルバレスへの挑戦権獲得のために、ゴロフキンとチャーロへ対戦指令を出しました。
これは結構面白そうです。チャーロはミドル転向以後ずっとゴロフキンへラブコールを出し続けていたので、やっとかなう事になりますね。王者ではないゴロフキンと対戦することになるとは本人も思っていなかったでしょうが、最強の一人には違いありません。
ゴロフキン対アルバレスも3回目ではそこまで盛り上がらなそうなので、チャーロに勝ってほしいというのが私の思いです。
今ボクシング界で最もカオス状態のミドル級。アルバレスを中心に今後どんどん面白くなりそうです。
まとめ
以上、名実ともにミドル級戦線トップにいるアルバレスの今後に関して書かせていただきました。
スーパーミドルで何試合かするかもしれませんが、アルバレスに見合う魅力的な選手はミドルに多く存在します。
ゴロフキンしかり、チャーロしかりです。
DAZNと大型契約を結んだ彼には、それなりのビッグマッチが必要になるので、今後アルバレス関連のカードはより面白くなるでしょう。誰がアルバレスの牙城を崩すのかに注目です。
しかし、ここに村田がいないのが、悲しいですね。
スポンサーリンク
コメントを残す