現在、クルーザー級とスーパーミドル級で行われているボクシングトーナメント「World Boxing Super Series」(WBSS)。
現在準決勝が終了しており、残すは決勝戦のみ。
そして、クルーザー級とスーパーミドル級のシーズン1が終われば、次はシーズン2が始まります。
その階級はバンダム級。そう、我らがモンスター、井上尚弥が参戦します。
このようなボクシング世界トップコンテンダー同士で争われるトーナメントに日本人がいるのは非常に誇らしく、嬉しい事です。
井上の参戦も注目されますが、このトーナメントの勝敗によるベルトの行方、そして賞金額も注目を集めています。
今回は、この2つにスポットを当てて行きたいと思います。
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1.WBSSトーナメントの勝敗によるベルトの行方
WBSSのバンダム級トーナメントに関しては、WBSS公式サイトからも概要に関する情報がないのですが、開催概要としてはシーズン1と同じと考えます。
シーズン1に関して「ここは変えなければいけない」という明確な反省点はありません。強いて言うならクルーザーとスーパーミドルというあまり注目されない階級だった事くらいですが、今回はPFPランカーである井上尚弥という目玉選手もいるので、そこも解消されるでしょう。
ではまずベルトの行方に関して、シーズン1を見ていきます。特にクルーザー級にスポットを当てる方が分かりやすいでしょう。
クルーザー級の方がチャンピオン(ベルト保持者)の参加者が多かったためです。
1回戦のカードから見ていきます。8名参加なので、初戦は計4試合。
まず、WBO王者オレクサンドル・ウシクvsマルコ・ハック。
次に、WBC王者マイリス・ブリエデスvsマイク・ペレス。
そして、IBF王者ムラト・ガシエフvsクシシュトフ・ヴウォルタチク。
最後に、WBA王者ユニエル・ドルティコスvsドミトライ・クドラシェフ。
このカードでした。
こう見ると、初戦で王者同士は潰し合わないようですね。バンダムでもそれは踏襲されると思います。
では、この4試合に関してベルトがかけられていたかというと、4試合全てタイトルマッチ。つまり、ベルトの移動はあります。元はといえば、「最強」を決めるトーナメントなので、ベルトの移動はあってしかるべきですね。
初戦を勝ち抜いた次の準決勝ですが、カードはWBO王者オレクサンドル・ウシクvs WBC王者であるマイリス・ブリエデス。IBF王者ムラト・ガシエフvsWBA王者ユニエル・ドルティコスでした。
さすがチャンピオン、4名全て勝ち残った形です。
そして決勝はオレクサンドル・ウシクvsムラト・ガシエフ。この2人が持つタイトルはとういうと、ウシクがWBC・WBO王者、ムラト・ガシエフがWBA・IBFです。
決勝はもちろん全てがかけられ、勝てば4団体統一。主要四団体全ての王者が出場したのですから、誰も文句はありません。
まさに名実ともに王者です。この王者乱立の時代に、「最強王者」をはっきりさせる待ちに待ったトーナメントですね。
では、今度のシーズン2バンダム級の出場選手はというと、WBSSがサイトで公式アナウンスしているのが、WBAスーパーのライアン・バーネット、IBFのエマニュエル・ロドリゲス、WBOのゾラニ・テテです。
WBA正規の井上の名前はありませんが、確定と思われます。
現在WBCには王者空位なので、4団体にはならないかもしれませんが、優勝者は3団体はもっていく事が出来ます。
井上の腰に3本のベルトが巻かれるのが楽しみですね。

ちなみにチャンピオンではありませんが、他トップコンテンダーの参戦も楽しみです。バンダムに復帰するノニト・ドネア、体重超過で話題になったルイス・ネリ。2人とも話題性と実力は十分。
トーナメントの台風の目的な存在になってほしいです。
統一王者だけでも凄いですが、さらに賞金も凄い。続いてWBSSの賞金に関して書いていきます。
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2.WBSSの賞金額に関して
WBSSの賞金総額は、様々なメディアで出ていますが、日本円にして55億円程。決勝戦勝者には約10億が支払われます。
この賞金は、多くが放映権料絡みでしょう。主にヨーロッパエリアを中心に、13社の衛星テレビ局がテレビ・パートナーとして名を連ねています。
これはWBSS主催企業Comosaの代表の一人であるカレ・ ザワーランドの手腕だと思われます。彼はヨーロッパを中心に中・重量級の選手を抱えるプロモーター。その地域へのテレビ局への人脈も豊富でしょう。
元々、このトーナメントの開催、及び賞金額自体、構想時点ではボクシング関係者は懐疑的に見ていました。
しかし、13社ものテレビ・パートナー、クルーザーにいたっては4王者全ての参戦となると、度肝を抜かれたと思います。
そして、シーズン2はさらに賞金金額が増えていくと思われます。なぜなら、最もPPVが稼げる米国エリアへの放送が濃厚。
特に、前回マクドネル戦を全米生中継した米大手スポーツ放送局ESPNは間違いなくWBSSを米国配信するでしょう。
シーズン1はHBO、SHOWTIMEという大手放送局への売り込みは失敗に終わりました。しかし、今回はアメリカ市場でも名前のある選手たちの出場、何よりアメリカのボクシングファンがその目で見たがっている「Naoya Inoue」の存在。
ESPNだけではなく、その他放送網での配信もありえます。
そう考えるのであれば、賞金はさらに跳ね上がる可能性大ですね。
3.まとめ
以上、WBSSトーナメントの勝敗におけるベルトの行方、賞金金額に関してまとめさせていただきました。
「王者乱立」というボクシングファンにとっては決して望ましくない状況を打開する今回のトーナメント。やはりトーナメント覇者は統一王者として君臨してほしいですね。
そのファンの気持ちを汲んでか、今回トーナメントの試合は全てタイトルマッチとして認定されています。
バンダムの開催概要の正式発表はありませんが、これを踏襲すると思われ、優勝者には少なくとも3団体のベルトは巻かれるはずです。
莫大な賞金も魅力の一つ。シーズン1は総額で約55億円でしたが、バンダムを中心としたシーズン2は、より米国市場で知名度のある選手の出場もあり、さらに跳ね上がるかもしれません。
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