サウル・アルバレスの戦績と強さの秘密

Pocket

ボクシング大国メキシコ。

その名に違わず、数々の名ボクサーを輩出してきました。

軽量級の雄リカルド・ロペス、

世界王者のまま交通事故死し、伝説的な存在になっているサルバドール・サンチェス、

恐怖の男エリック・モラレス、

史上初の6階級制覇を成し遂げたデラホーヤ、

パッキャオをマットに沈めたファン・マヌエル・マルケス、

そしてthe Mexican Boxerといえばこの人、フリオ・セサル・チャペス。

数え上げればきりがありませんね。

 

2018年現在でも、多くのメキシカンがボクシング界を席巻しています。

その中で、トップを走る選手がサウル・カネロ・アルバレス!

9月16日(日本時間)、PFP最強ファイターゴロフキンとの対戦も控える超人気の選手です。

 

今日は、アルバレスの戦績と強さの秘密を追っていきます。

スポンサーリンク

メキシコ期待の星サウル・カネロ・アルバレス

 

View this post on Instagram

 

Saul Alvarezさん(@canelo)がシェアした投稿

15歳の若さで、対アブラハム・ゴンサレス相手にプロデビュー。

3戦目には、のちのIBFライト級王者ミゲル・バスケスのデビュー戦の相手も務めています。

 

アマチュアでの試合数はそこまで多くなく、目立った大会での表彰記録はありませんが、プロデビューしその才能はすぐに開花。

37戦無敗で、世界王者に輝きます。

 

現在までの戦績は52戦49勝34KO1敗2分け

28歳とは思えないようなレコードですね。

端正なマスクも手伝い、人気は抜群。今ボクシング界で最もPPVを稼ぐ選手といえるでしょう。

 

シェーン・モズリー、メイウェザー、ミゲール・コット、アミール・カーン、チャペス・ジュニア、そしてゴロフキンと、戦ってきた相手もやはりスーパースター揃い。

しかも負けはメイウェザーの1戦のみ

 

KO率も70%と非常に高いです。

コンビネーションが多彩で、どんな角度からもパンチが打てる。

ミドル級ですが、スピードは軽量級並み。

ディフェンス技術も素晴らしく、調子に乗ってくれば目のみでよける事が出来ます。

 

強さ、上手さ、見た目全てが高次元に完成されており、メキシコ国内だけではなく世界的にファンの多い選手で、メイウェザー、パッキャオに次ぐ、ボクシング界を象徴するスーパースターへと上り詰めています。

 

愛称は「カネロ」

スペイン語でシナモンを意味しており、シナモンの赤みを帯びた色とアルバレスの赤毛が似ていることからメディアでこのニックネームが使われることになったとされます。

スペイン語圏では、結構よく使われるあだ名みたいですね。

 

キャリア初期はやっぱり試合間隔が短い!

メキシコあたりでは、試合が最高の練習とされますが、12戦目と13戦目の間はなんと11日間

この連戦で、経験はもちろん技術とタフネスを身に付けて行きました。

アルバレスを、メキシコひいてはボクシング界のスーパーホープたらしめたのは、33戦目のホセ・ミゲル・コット戦だと思います。

それまでNABF、WBOラテンアメリカ、WBCウェルターユース王者を持っていたアルバレスですが、この試合で超ピンチに陥ります。

 

この時すでにアルバレスはゴールデン・ボーイ・プロモーション所属。

メキシカンボクサーとして絶賛売り出し中。

 

試合はMGMで行われ、お客さんも結構入っています。

映像を見ると、ウェルターなのでまだ細く、顔も幼い感じ。

しかし、ステップワークやファイトスタイルはこの頃既に完成されていたんだなと思われます。

 

がしかし、1ラウンド残り1分30秒。

コットの長距離の左アッパーが良い所にかすったのか、アルバレスはたたらを踏むようにロープへもたれかかります。明らかに効いている。

 

私が見た限りだと、キャリア最大のピンチのように思えます。

その後攻め込まれますが、2ラウンド以降はペースをつかみ、アルバレスのKO、TKOあるかと思われましたが、7ラウンドにまたしてもコットの右カウンターから防戦一方。

日本の早いレフェリーなら止めてるんじゃないかなという感じのアルバレスです。

 

それでも小刻みに返すアルバレス。8ラウンドからまた多彩なコンビネーションで盛り返し、9ラウンドで決着。

ロープ際に追い込んでのサンドバック状態で相手を沈めました。

TKOです。

相手選手も「やっと終わった。。」という感じの表情が出ています。

 

ハードファイトがその選手の価値と強さを上げる。

苦境を脱し、勝利を掴んだ選手には絶大な人気がお土産でついてきます。

日本だと、辰吉選手なんかがその典型例でしょうか。

 

同年の9月には、カルロス・バルミドールと対戦。

ベテランではあるものの、ダウンもKO負けの経験もない頑丈な選手。

その前はメイウェザーとの対戦もありました。

 

メイウェザーからもダウン等奪われなかったバルミドールですが、アルバレスは6ラウンドKO勝ち。

この頃から、もしかしたらメイウェザー対アルバレスを見たいという声も少なからず上がっていたかもしれませんね。

 

そしてこぎつけた2011年3月5日、WBCスーパーウェルター級王座決定戦を、対マシュー・ハットン相手に行い、3者共に119-108の大差判定勝ちを収めます。

 

しかし思えばこの頃、

「アルバレスは一体いつ規定体重で戦うんだ?」

というボクシングファンからのクレームを生み出し始めていたのかもしれません。

スポンサーリンク

キャッチウェイト王者?アルバレス

 

というのは、このWBCスーパーウェルター級王座決定戦150ポンドのキャッチウェイトで行われました。

 

スーパーウェルターの規定体重は、147-154ポンドです。

キログラムに直すと、66.678 から69.853kg。

そしてこの試合ですが、この試合は150ポンド上限契約で行われます。

 

世界初挑戦がキャッチウェイトとは、中々聞いたことがないですね。

しかも、アルバレスはこのキャッチウェイトを151.4ポンドとオーバーしたそうです。

 

結構前の事なので、あまり詳しい事は分かりませんが、おそらくアルバレス側からの要求だったのでしょう。

現在もアルバレスの試合はキャッチウェイトの試合が多く、ハットン以外にメイウェザー、アルフレド・アングロ、エリスランディ・ララ、ジェームズ・カークランド、ミゲル・コット、アミール・カーン、そしてフリオ・セサル・チャペス・ジュニアとはキャッチウェイトでの対戦です。

 

規定体重で大騒ぎしている日本国内でやったら、ボクシングファンから大バッシングが来そうな予感です。

現に、現地ファンでもこの姿勢を良しとする声はありません。

アングロ相手にTKO勝ちを収めたのにも関わらず、客から物を投げられていたシーンを見て

「勝ったのになんでだろう?」

とその時は思っていたのですが、なるほどこういう事情があったのだなと、後になって知りました。

 

規定体重で試合をしてる方が最近は少ないです。

現在そのほとんどが155ポンドのキャッチウェイトで行われており、おそらくアルバレスの適正体重なんでしょう。

メイウェザー戦だけは152。

152ポンドは少し苦しそうでしたね。

SHOWTIMEのドキュメンタリーでアルバレスの様子が映っていましたが、食事に文句を言っていました。

この時ばかりは、別格メイウェザーの声が通ったのでしょう。

 

アミール・カーン戦なんかは

「アルバレス、さすがに勝手すぎるだろ!」

という感じで、ミドル級タイトルマッチにも関わらず、155ポンドのキャッチウェイト。

ミドルの規定は160ポンドなんですけどね。。

 

しかもカーンは、ナチュラルが元々2階級下の選手。

それが「ミドル級タイトルマッチ」に認定されるんですから、さすが「人気者」といったところです。

 

なぜここまでキャッチウェイトの要求が通るのかと言えば、所属するGBPの力もあるでしょうが、アルバレスとの対戦で多額のファイトマネーを相手も稼げるからだと思います。

アルバレスは現在最もPPVを稼げるファイターで、その点でいえばゴロフキンに圧勝しています。

 

と、ここまでアルバレスの体重問題に関して書かせて頂きましたが、カーンのようなスピードスターと対戦しても、そのスピードへの順応性はかなり高いです。

序盤こそカーンの速いコンビネーションに翻弄され、良い右を貰っていましたが、最後は点をつくような右ストレート一閃。

失神KOで終わらせました。

色んな角度からパンチを連打するにも関わらず、軸が一切ぶれていない。

体重問題はあるものの、試合は面白いアルバレスなので、その人気の方が勝っています。

 

ミドル級頂上決戦へ

 

View this post on Instagram

 

Saul Alvarezさん(@canelo)がシェアした投稿

しかし、それに異を唱えるのがトリプルG、ゲンナジー・ゴロフキン。

きちんとしたミドル級の規定体重160ポンドで戦う事を条件の一つとして、ミドル級頂上決戦が行わたのが去年のことでした。

 

アルバレス対カーンでは、「パワー対スピード」という図式でしたが、アルバレス対ゴロフキンは、「スピード対パワー」の図式です。

 

アルバレスは相変わらずコンビネーションが多彩で素早かったですが、手数がものたりなかったですね。

なぜか118-110アルバレス有利で付けているジャッジもいましたが、ご存知の通り結果は引き分け。

 

ボクシングファンにとっては煮え切らない、もやもやとした結果で、ミドル級頂上決戦は幕を閉じました。

 

その後アルバレスはドーピング問題で出場停止処分を受けます。

丁度ルイス・ネリと同じパターンで、食べた牛肉にドーピング成分が入っていたんだとアルバレスは主張していますが、ゴロフキン曰く「計量の後錠剤を口に含んだ」「ステロイド注射の跡がある」などなど騒がれており、真相はいまだに定かではありません。

 

しかし、2018年9月16日(日本時間)

ステロイド云々の件は闇の中でも、「アルバレス対ゴロフキンはどちらが強いんだ」という問いに関しては答えが出ます。

 

アルバレスの前回の反省点は手数。

数秒単位のコンビネーションで終わらずに、ゴロフキンのようにジャブを終始出し続ける事が重要です。

 

やけにならない事も大事。メイウェザー戦しかり、前回のゴロフキン戦しかり、アルバレスはいらいらするとダーティになる癖があるので、そこは直して臨んでほしいですね。

キャリア初期はピンチからの脱出経験もあるのですから、それを糧に頑張ってほしいです。

 

ミドルの規定である160ポンドで試合をし、ゴロフキンに勝てれば、過去の体重、薬物問題は水に流してあげてもいいでしょう。

PFP王者に勝という事は、それだけの価値がありますし、全世界が注目する試合です。

 

まとめ

以上、アルバレスの主だった戦績と、強さに関してまとめさせていただきました。

多彩なコンビネーション、スピード、体幹、ディフェンス力、全てのレベルにおいて高次元にいるアルバレス。

人気、実力ともにピカイチ。

あとは、目の上のたんこぶ、ゴロフキンを倒せれば、もうキャリアに終止符を打っていいんじゃないかというくらいの濃密なボクシングレコードです。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です