最近、ボクシングが最も熱い国、英国。
アンソニー・ジョシュアをはじめ、カール・フランプトン、ライアン・バーネット、マイケル・コンランなどなど実力者がそろっています。
その中で、今回私が紹介したいのはジョシュ・ケリー。
多くのメディアで「トッププロスペクト」とされてい英国人ボクサーです。
1.アダム・ブースのお墨付き
ジョシュ・ケリーの紹介の前に、少しアダム・ブースのお話をさせていただきます。
アダム・ブースというのは、英国のボクシングトレーナー。
おそらく今一番有名なトレーナーでしょう。
デビッド・ヘイのトレーナーをしたことで、一気にその名が知れたと思います。
デビッド・ヘイは、クルーザー級でWBA、WBC、WBOを統一し、ヘビー級でも王者を獲得したイギリスの名王者です。
デビッド・ヘイだけではありません。
ジョージ・グローブス、ダニー・ウィリアムス、ゲイリー・ローガンなどを育て上げた名トレーナです。
トレーナーの割に前に出てくるタイプで、ニックネームは「Dark Lord」日本で言えば「悪の権化」!
歯に衣着せぬ物言いをするそうですが、トレーナーとしての腕はたしかのようです。
現在、ブースが手掛けているのがWBSS出場のライアン・バーネット、最も成功した英国アマチュアボクサーと言われているマイケル・コンラン、そして、ジョシュ・ケリーです。
様々なトップボクサーを育ててきたブース曰く、このジョシュ・ケリーが最高傑作との事。
ジョシュ・ケリーを見たのは、YOUTUBEで「Top Prospected in 2018」(2018年期待のボクサー)を見てから。
やはり凄いです。
魅せてくれます。
それでは、彼のプロフィールとともに、どんな試合をするのか見ていきましょう。
2.ジョシュ・ケリー来歴
1994年生まれ、現在24歳のイギリスのサンダーランド出身。
リオ五輪に出場したオリンピアンです。
メダルは取れませんでしたが、ベスト16まで残った選手です。
現在7戦7勝5KOのウェルター級世界ランカー。
WBAインターナショナルのウェルター級ベルトを保持しています。
まだ7戦、相手は名も実力も不満足な選手だけですが、リング上でのパフォーマンスはボクシングファンの目を惹きます。
「あのスタイルでは世界トップには通じない」
と言う識者、ファンもいますが、魅力的なのは間違いないですし、現に彼のスタイルでリオ五輪まで出場した選手です。さらにアダム・ブースお墨付き。
では、彼のスタイルとはどのようなものでしょうか?
一言で言えば、ノーガード。
ナジーム・ハメドの再来とよく言われますが、あそこまでトリッキーなものではなく、どちらかというとロイ・ジョーンズの方がまだ近いですね。
さらに、同じイギリスのライアン・バーネットにも似ています。
ケリーバーネットのレベルをさらに上げたような選手です。
ノーガードに加え、巧みなフットワークで様々な角度への移動が可能。
接近戦でもノーガードスタイルを崩さず、さらにそこから攻撃に繋げることが出来ます。
オフェンス面で秀逸なのは左フック。
3戦目のトム・ウィットフィールド戦では、左フックを5連発で打ち込み、なぎ倒すようなダウンを奪いました。
元IBF王者カルロス・モリナには判定ながらフルマークの勝利をおさめ、WBAインターナショナルウェルターのベルトを獲得しており、現在防衛を一度しています。
ジョシュ・ケリーは世界王者になりえるか?
ケリーの階級は今ウェルター。
今ウェルターの王者群はどんな選手がいるかというと、キース・サーマン、マニー・パッキャオ、エロール・スペンス・ジュニア、そしてテレンス・クロフォード。
ケリーのスタイルでは、王者になれないというファンが多いのは、この理由からです。
今ケリーの驚異的なディフェンステクが披露できるのは、対戦相手のレベルの低さのため。
今まで8回戦と10回戦のみなので、この批判はあってしかるべきですが、ハメドやロイ・ジョーンズに対してもこの手の批判はあったはず。
ケリーには是非頑張ってほしいです。
今いる王者達には敵わなくとも、現在WBCは空位。
ケリーのプロモーターはエディ・ハーン率いるマッシュルーム・スポーツ。
かなり保守的なマッチメイクをすることで有名です。
王者決定戦で下位ランカーとの対戦であれば、ベルトを巻ける可能性もあります。
7戦のうち苦戦をしている場面も全くなく、完全に自分のパフォーマンスを出来ています。
カルロス・モリナも弱い選手ではない。
今後はより名前のある選手との対戦が欲しいですね。
とは言っても、イケメンだしマッシュルームスポーツとしては大事に育てたい選手でしょうから、少し待つ必要があるかもしれませんね。
まとめ
以上、ジョシュ・ケリーの紹介をさせていただきました。
まだ7戦目なので、実力のほどは分かりませんが、今後トップランキングに入ってくることは明らかです。
階級は最激戦区のウェルター。
英雄パッキャオをはじめ、スーパーライト4団体統一王者のクロフォードもいます。
ここにケリーがいかにくい込んでいくか。
あのノーガードスタイルで上位ランカーを翻弄できれば、彼は本物です。
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