日本でもその注目度を高めつつあるボクシング最高峰の舞台、WBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)ですが、日本におけるWBSSの位置づけはどうしてもあの怪物・モンスター井上尚弥選手がどこまで活躍できるのかという点に絞られてしまいますね。
2018年7月にはWBSSバンタム級トーナメントの全出場選手(8名)が揃い、同月20日に組み合わせ抽選会が行われました。
そしてそこで気になるのが、初戦での井上選手の対戦相手ですが、その対戦相手はフアン・カルロス・パヤノという選手です。
恐らくボクシングファン・マニアの方でなければすっと思い浮かぶことはないでしょう。
しかしパヤノ選手、かなりの強敵なようです。まあ正直WBSSに出場する選手に弱い選手はいるはずありません。
今回はWBSSで井上選手の初戦の相手となるフアン・カルロス・パヤノ選手についてご紹介・分析していきたいと思います。
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フアン・カルロス・パヤノ選手のプロフィール・戦績
フアン・カルロス・パヤノ選手は、1984年生まれドミニカ共和国出身のボクサーです。
主な獲得タイトルは、WBA世界バンタム級スーパー王座で防衛も1度果たしています。
またメジャー4団体ではありませんがWBOバンタム級王者も獲得しています。
プロボクシング戦績は21戦20勝(9KO)1敗、KOは少なめですが驚異の勝率ですね。
さすが現在ライアン・バーネット選手の持つWBA世界バンタム級スーパー王座を保持していただけのことはあります。
しかしパヤノ選手、実力も戦績も確かなものを持っていますが、どちらかと言えば実力はありながら大きな獲得タイトルや知名度の高い選手との対戦に恵まれず、ボクシングファンの中でも「影の実力者」として評価されているボクサーです。
今回世界で一番有名なボクシングトーナメントであるWBSSで成果をあげ、一気に実力・知名度ともにトップの座に躍り出たいところでしょう。
そしてその資格・可能性が十分にある選手だと思います。
独特なファイトスタイル
さて気になるパヤノ選手のファイトスタイルですが出場8選手の中でも少し変わっているように思えます。
パヤノ選手、基本的にはハードパンチャーです。
しかも責極的に打ち合うタイプのハードパンチャーで、常にアグレッシブなファイトを見せてくれます。
一方、構えはとても独特でサウスポースタイルを基本としながら、重心はかなり低く構えます。
相手に対し真横を向くほどに状態を傾け、右手を自分の顔真ん前に置きます。
イメージで言うと、ブルース・リーが映画で見せるあの構えにかなり似ています。
コンビネーションを多用するというよりは、一撃で相手をKOするぞと言うパンチを何度も打っていく感じです。
個人的には井上選手のファイトスタイルととても噛み合うのではないかと思っています。
本当に井上選手にも勝るとも劣らないこのハードパンチャーぶりがパヤノ選手の最大の強みと言えるでしょう。
一撃良いのが当たれば井上選手といえどダウンは免れないでしょうね。
それだけパヤノ選手の一発は危険だと思います。
一点パヤノ選手の弱みをあげるとすれば、一撃の威力に大きな自信を持っているが故、攻撃が単発で終わってしまう点です。
実力に差がある同士の対戦ではまだしも、WBSSというトップの実力者ばかりが集まる大会では、何度も何度もパンチを繰り出す「コンビネーション」の技術が絶対不可欠です。
また、自分よりもパンチの強い選手と対戦すると一気に実力が半減してしまう点もパヤノ選手の弱点です。
このあたりをどの程度改善してくるかが、井上越えの最初のハードルになるでしょう。
こういう風に見てもやっぱり井上選手ってどんだけ強い選手なんでしょうか、改めて感じさせられますね。
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井上選手との初戦、勝敗を左右するポイントは?
それではフアン・カルロス・パヤノ選手VS井上尚弥選手の一戦、どこに試合を決するポイントがあるのでしょうか?
パヤノ選手目線で簡単に分析してみたいと思います。
まずはとにかく、パヤノ選手の得意のハードパンチを一発でも二発でも先に当てていくことです。
井上選手も自ら前に出てくるタイプなので、カウンターを狙っていくのが良いと思います。
そして、とにかく動きまわることです。
止まってしまうと逆に井上選手の強烈コンビネーションの餌食になってしまいます。
恐らくパヤノ選手のパンチはガードの上からでもある程度相手にダメージを与えられるので、クリーンヒットするかどうかは問わず、出し惜しみせずハードパンチを出すことがパヤノ選手にとって得策でしょう。
個人的に離れたところから飛び込んで打ってくるパヤノ選手の右ボディはかなり強烈で武器になると思います。
日本人としては複雑ですが、是非得意のハードパンチに勝機を見出し、WBSSでのパヤノ選手の活躍を期待したいところですね。
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