ボクシング世界トーナメントの最高峰WBSS初戦において衝撃的な勝利を収めた井上尚弥選手、その知名度はこれで日本のみならず世界にもとどろいたわけですが、日本のボクシング軽量級には、井上選手以外もう一人有名な選手がいます。
それは「亀田家(三兄弟)」です。
かつてボクシング以外の部分でも世間を騒がせたこのボクシング一家ですが、実はこの兄弟の末っ子(3男)亀田和毅選手が、今度WBC世界スーパーバンタム級の王座を掛けた世界タイトル戦に挑戦するということで再度注目が集まっています。
正直、3兄弟の中では、長男・次男のインパクトが強すぎて二人ほどはメディアへの露出も少なく、世間への認知度もそこまで高くない和毅選手ですが、今回はWBSSで井上選手が大躍進を遂げる中、その井上選手と同階級ということもあり一気に注目が高まっているのです。
今回はこの亀田和毅選手について詳しくご紹介したいと思います。
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亀田和毅プロフィール
亀田和毅(ともき)選手は、1991年大阪生まれ現在27歳の日本のプロボクサーです。
長男・亀田興毅(こうき)、次男・亀田大毅(だいき)を兄に持つ日本のボクシング界ではいわずとしれた「亀田3兄弟」の三男です。
父・亀田史郎のボクシングトレーニングの元、長男・次男と同じくボクシングの道を進むも、何かと有名すぎる兄弟・父親を持つ中で、あらゆる面に不憫を感じ、中学卒業後の2007年、メキシコでのボクシング武者修行を目的に日本を出国、異国の地でボクシングの実績を積みます。
メキシコでのボクシング武者修行
実績を積むといっても、和毅選手がメキシコへ渡ったのは若干16歳です。
ボクシングの経験を積む以前の問題として、言葉も通じない異国の地16歳での単身一人暮らしはまさに人生修行そのもの。
メキシコは日本に比べ圧倒的に治安が悪く、自身の住むアパートの前では毎日のように麻薬取引が行われ、ジムでの練習以外は毎日自宅の部屋にこもりスペイン語の習得や、パソコンでシュガーレイナードのボクシング映像をかじりつくように見て自身のボクシングスタイルの参考にしたそうです。
まだ半分子供ともいえる16歳という年齢でのこの経験は、和毅選手にとってメンタル面を鍛えられたばかりではなく、ボクサーにとっての一番大事なハングリー精神を養い、どんな逆境でもプラスに転じる精神力を育んだに違いありません。
3兄弟の中で一番ボクシングの才能があるのは和毅
また長男・興毅、次男・大毅曰く、
「3兄弟の中で一番ボクシングの才能があるのは和毅」
と言わしめるほどの実力を持っています。
その実力は本物で、長男・次男ほどメディアへの露出が少ない中でも、2013年にはWBO世界バンタム級王座のベルトを獲得しています。
ちなみにWBOの世界王座タイトルを奪取したのは日本では和毅選手が初めてです。
家族・世間から才能があると評価を受けている和毅選手ですが、才能ばかりではなく、圧倒的な練習量もそれを支えています。父・史郎氏も和毅選手の実力を「誰にも負けない練習量に裏打ちされている」と述べています。
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転機となったジェイミー・マクドネル戦
2013年にWBO世界バンタム級王座のベルトを獲得して、そのまま「亀田家の最終兵器」として、トップまで上り詰めるという野望に燃えていた和毅選手ですが、その転機となったのが2015年にジェイミー・マクドネル選手と行われた世界王座タイトル戦です。
その試合で和毅選手は自身のもつWBO世界バンタム級王座のベルトを返上し、マクドネル選手のもつWBA世界バンタム級の王座に挑戦しました(和毅選手はWBAとWBOの統一王座を目指してこの一戦に臨んだが、ひと悶着あってWBOがそれを認めず、WBO王座返上という形になった)。
この一戦で和毅選手は健闘するものの、結果としては判定3-0で負けてしまいました。これでプロ30戦以上無敗できていた和毅選手ですが、プロ初の黒星となってしまいました。
この試合、和毅選手は相手からダウンも奪っていたため判定後は会場からもブーイングの嵐、和毅選手としては自身の持つWBOのベルトを返上してまで、この試合に掛けていたこともあり、亀田家陣営は判定を不服として猛抗議、WBAに早期の再選を要望しました。
個人的な感想としては、確かに3Rに和毅選手はダウンを奪いましたが、5R以降のマクドネル選手の追い上げもすさまじく、後半の和毅選手の劣勢は隠せませんでした。
なので、猛抗議するほどの結果だとは思いません(個人的には)。
しかし、そんな猛抗議もあってか数か月後にマクドネル選手との同王座をかけて再戦が実現しました。
このリターンマッチでも和毅選手はマクドネル選手に判定で惜敗、ベルトを手にすることはできませんでした。
2018年11月アビゲイル・メディナ戦決定!!
このマクドネル選手との連戦以降、抗議の印象もあってか、王座戦からは遠ざかっていましたが、ようやくここにきて2018年11月に王座タイトル戦が決定したのです。
今回は階級をひとつ上げ、WBCスーパーバンタム級のアビゲイル・メディナと選手との対戦になります。
2013年以来の5年ぶりとなる、王座奪還はなるのか!?久しぶりに亀田家が注目の的となるのか!?楽しみな一戦です。
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