ボクシング世界一を決めるトーナメント、それがWBSS、ワールドボクシングスーパーシリーズです。
この秋から始まる第2シーズンではバンタム級トーナメントが設定され、日本の井上尚弥選手も参戦し、日本での注目度も高まっています。
しかし、このWBSSバンタム級は井上選手以外にも多くの世界的猛者が参戦します。
井上選手も出てすぐ優勝が狙える、そんな甘い大会ではなさそうです。
そんな猛者の中の一人が「フィリピーノ・フラッシュ」(フィリピンの閃光)の愛称で有名なボクサーノニト・ドネア選手です。
今回はこのノニト・ドネア選手についてご紹介していきたいと思います。
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ノニト・ドネア選手のプロフィール・戦績紹介
フィリピンのボクサーと言えば、正直ドネア選手の前にある選手の名前が浮かぶ人がほとんどでしょう。
そう、パニー・マッキャオ選手です。
メイフェザー選手と世紀の一戦を行い一躍世界的スターへと上り詰めたフィリピンの英雄ですが、フィリピンでマッキャオ選手と同等に有名なのがこのノニト・ドネア選手です。
それでは簡単にプロフィールと戦績をご紹介しましょう。
ノニト・ドネア選手は、1982年フィリピン出身のボクサーです。
彼のボクサーとしての肩書きで最も有名なのが「世界5階級制覇王者」というもの。
ちょっと長いですが、
IBF世界フライ級王者、
元WBA世界スーパーフライ級暫定王者、
元WBC・WBO世界バンタム級統一王者、
元IBF・WBO世界スーパーバンタム級統一王者、
元WBA世界フェザー級スーパー王者を獲得しています。
またアジア人として初めて、ボクシング主要4団体(WBA・WBC・IBF・WBO)すべてで王者になったボクサーです。
プロボクシングの戦績は43戦38勝(24KO) 5敗と、まさに肩書きに恥じない勝ちっぷりです。
KO率も高く、典型的なハードパンチャースタイルの戦い方をするボクサーです。
ファイトスタイルとしては、愛称の「フィリピーノ・フラッシュ」(フィリピンの閃光)を地でいく、目の覚めるような、強烈でキレがあり、なおかつスピーディーなカウンターパンチが特徴です。
本当に「閃光」とはうまく表現したもので、このカウンターパンチを狙うまで、あまりパンチを出さない、手数が少ない為、相手も観戦してるお客さんも本当に面を食らったような衝撃を受けます。
特に、左フックによるカウンターパンチが強烈で、多くのKOがこの左フックから生み出されています。
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ノニト・ドネア強さの秘密
それでは、ドネア選手の具体的な強さの秘密を分析してみましょう。
単純にハードパンチャーでカウンターパンチが上手いだけの選手なのでしょうか?
世界5階級制覇王者、主要4団体のすべてで王者に輝くにはそれだけの筈がありません。
私的な分析では、ドネア選手がここまでの戦績を築けたポイントは、距離感の取り方の旨さにあると思います。
ここぞという時にまるで瞬間移動するように一気に相手との距離を縮める瞬発力の凄さ、相手に攻撃させるだけさせておいて、その攻撃の一瞬の隙を見極められる眼力、まるでサイボークの加速スイッチが起動したかのような、ラッシュの速さ。
これら全てが、「絶妙な距離感」とうまく合わさることで芸術的とまで呼べるカウンターKOが生み出されている訳です。
その一方で、その一瞬の「隙」を見極めるまでは、あまりパンチを出さない、距離を詰めないので、見方によってはアグレッシブさに欠け、消極的な印象を持たれることもあります。
しかし、結果は結果ですいくらそんな印象を持たれても、43戦38勝(24KO)の戦績がすべてを物語っています。
本当にドネア選手の試合は、昔の侍の日本刀による一騎打ちを見ているようですよ、「静」と「動」の切り替えの旨さがドネア選手の最大の特徴と言えるでしょう。
WBSS初戦の相手はライアン・バーネット
ドネア選手の初戦は、WBA世界バンタム級のスーパー王者でイギリス出身のライアン・バーネット選手です。
この選手もまた本トーナメントの優勝候補の筆頭に挙げられる選手です。
ここまでドネア選手の凄さを述べてきたものの、単刀直入に言うとこのライアン選手はドネア選手にとってかなり強敵です。
ズバリその理由を述べると「年齢差」です。
ドネア選手は1982年生まれ今年で36歳です、一方のライアン選手は1992年生まれまだ20代半ばのボクサーとして、アスリートとして最高に脂の乗った状態の選手です。
世界5階級制覇王者、主要4団体王者は確かに凄いことですが、やはり過去の話、「現在」に置き換えて冷静に見てみると、36歳と26歳のアスリートとしてのスタミナ・パワー・切れ・瞬発力には埋め難い差があるように思えます。
ドネア選手の初戦は、この「年齢的差」どのように「経験」でカバーできるのかが大きなポイントなるでしょう。
派手に打ち合ったり、ラウンドが長引けばおのずとライアン選手の有利は目に見えてきます。
やはり「閃光」と言われる「カウンターパンチ」が最後までドネア選手の頼みの綱になるはずです。
ぜひドネア選手の健闘期待しましょう!
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