リング内外で問題を起こす問題児と、ボクシングファン皆から愛されるジェントルマン。
こういった2人の対戦は、ファンを魅了します。なぜなら、多くの人はリング上に勧善懲悪のストーリーを求めるからです。
現在ボクシング界で最も問題児であるのは、ニックネームにもある「ザ・プロブレム」エイドリアン・ブローナー、そしてその正反対にあるのは、マニー・パッキャオで間違いありません。
この2人、来年1月の対戦が噂されています。
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アル・ヘイモン傘下に入ったパッキャオ
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パッキャオは長らく、ボブ・アラム率いるTOP RANKのイベントで試合を行ってきました。
しかし、ボブ・アラムの試合計画などが自身の希望とそぐわず、マティセ戦よりその傘下からは離れています。予てよりパッキャオはフリーエージェントを主張しており、おそらくそれが主な要因でしょう。
さらに、長年パートナーを組んできたフレディ・ローチとも袂を分けています。
現在契約を結んでいるのは、ボクシング界の大物マネジャーであるアル・ヘイモン氏。
フリーエージェントのパッキャオがアル・ヘイモンと組むことで、彼とコネクションが強いプローモーター所属の選手や、ヘイモンと契約を結ぶ選手との試合がやりやすくなっています。
ちなみにウェルター界隈では、キース・サーマン、ショーン・ポーター、エロール・スペンス・ジュニア、エイドリアン・ブローナー、ダニー・ガルシアなどがヘイモンと契約を結んでいます。
なんとWBOのクロフォード以外、全選手がヘイモン傘下にいるわけです。試合自体は、ヘイモンが主催する「プレミアム・ボクシング・チャンピオンシップ(略:PBC)」というイベントで行われることになりますが、今までこのイベントにはそこまで世界的名のある選手が出てこなかったので、パッキャオの参戦はヘイモンにとっても吉でしょう。
パッキャオは既に40歳。完全引退まで、2~3試合が限度かと思われます。こうなると、現在パッキャオが持っているベルトを何回防衛できるかということよりも、誰と戦うのかというところに焦点が集まってくるのですが、ヘイモン傘下の上述の選手であれば、どれも見てみたいですね。
オフィシャルな発表が出ていないので、まだ確実とはいえませんが、来年1月パッキャオ対ブローナーの試合が組まれるとされています。
パッキャオ対ブローナー
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冒頭で書いた通り、この2人は勧善懲悪のストーリーを作りやすいカードです。
リング内外で多々問題を起こし、収監されたこともあるエイドリアン・ブローナーと、リング内外で紳士なパッキャオ。
2015年に行われたパッキャオ対メイウェザーを思い出してみてください。メイウェザーのホームであるラスベガスにも関わらず、メイウェザー入場時にはブーイングと歓声が同じくらい。これは、観衆がメイウェザーを悪にしたてあげ、パッキャオを善とし、勧善懲悪をリング上に求めたからですね。
おそらく、パッキャオ対ブローナーは、この図式がさらに強まるでしょう。ブローナーの素行の悪さはメイウェザーを凌駕しますからね。
では、この2人が戦った際の予想を簡単にしていきたいと思います。
共に、全盛期を過ぎている事は周知の事実です。まず、互いにフィジカルボクシングには弱い。パッキャオはジェフ・ホーンに押し負け、ブローナーはマイダナ、ショーン・ポーターのような選手は苦手としています。
おそらく中間距離での試合になります。
鍵を握るのはスピード。互いに違う種類のスピード感があり、パッキャオは飛び込み等体全体のスピード、ブローナーはハンドスピード、特に左のフックが秀逸です。
ブローナーの飛び込み左フックは、負けたとはいえショーン・ポーターも崩しました。
パッキャオはサウスポーなので、ブローナーは得意のガードを高く上げてその位置からそのまま出す右ストレートを多用するでしょう。
それに、パッキャオはマティセ戦で見せた返しの右ジャブ、もしくは左アッパーカットで対抗するかもしれません。
ブローナーはメイウェザーと同じL字ガードを基本スタイルとしますが、スピードのあるパッキャオに対しては使わないはずです。メイウェザーほど反射スピードがなく、綻びも多々見受けられるため、パッキャオには危険すぎるスタイルだと思います。
どちらが勝つにせよ、この試合は判定で決まる可能性が高いですね。試合内容よりも、試合前の両者のバックグラウンドで盛り上がる試合になるでしょう。
そして気になるのは、この試合の背後にいるもう一人の人物です。
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パッキャオ対ブローナーの勝者のその後
アル・ヘイモンの名前が世に出てくるようになったのは、メイウェザーと
組むようになったからです。
パッキャオ対メイウェザーの実現にも、アル・ヘイモンの力が大きく働いていたとされています。
そして、来年1月に開催が予定されるパッキャオ対ブローナーですが、パッキャオの相手にブローナーが相応しいとアドバイスしたのは、そのメイウェザーだと米国内で報道が出ています。
メイウェザーとヘイモンの関係性は、良好といっていいでしょう。
アル・ヘイモン傘下に入ったパッキャオは、つまりメイウェザーの傘下にもいるという事と、イコールになります。
ここからは、あくまでも私の予想ですが、パッキャオ対ブローナーの勝者が、2019年にメイウェザーと戦うのではないかと考えると、ちょっとワクワクしてきますね。
9月中旬、日本で行われたテクノミュージックのイベント「ULTRA JAPAN」で2人が出会ったのも、もしかしたらこういう裏があるのかもしれません。
いずれにせよ、パッキャオ対ブローナーの勝者がメイウェザーと戦うのは非常に面白いですね。ブローナーもかつてはメイウェザーのことを慕っていましたが、2人はお決まりの仲たがいをし、ブローナーもリング上から対戦要求をする始末。
ブローナーにしろ、パッキャオにしろ、対メイウェザーへのストーリーは十分です。
まとめ
以上、来年1月に開催予定であるパッキャオ対ブローナーに関して書かせていただきました。
公式な開催声明はまだ出ておらず、パッキャオがフィリピン国内のメディアに向けて90%実現するとしている事なので、必ずとはいえない試合ですが実現すればビッグファイトになります。
しかし、ボクシングのメインストリームから離れても尚多大な影響力を誇るフロイド・メイウェザー・ジュニア。改めて偉大な選手であったと認識できますね。
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