駿台学園高校から東京農業大学ボクシング部へ。関東大学1部リーグ全勝。ライト級敢闘賞。全日本大学王座決定戦優勝。全日本社会人2年連続優勝。
アマ通算成績は141戦110勝31敗。プロ戦績現在4戦4勝2KO。
今年B級ボクサーとしてデビューしたポリスボクサー、杉田ダイスケ選手に関して書いていこうと思います。
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警察官とボクサーの両立
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正社員として仕事をやりながら、プロボクサーとして活躍する選手は多いです。
有名なところだと、専門商社に勤務をしながら世界を獲った木村悠、大手金融機関に務めていた細川バレンタイン(現在は退職しボクシングに専念)、埼玉県新座市市役所勤務の新座宏(本名:渡辺宏)選手などがいます。
杉田ダイスケ選手もその一人。しかも本職は警察。機動隊にもいたらしいです。聞いただけで強そうですね。。
デビュー前の記者会見によれば、現在は玉川署地域課で働いているらしいです。つまり交番のお巡りさんです。
見た目からして強そう。しかし記者会見の喋り方などを見ると、非常に柔らかく、物腰低い印象を受けました。ツイッターなどの文言を見ても、やはり社会人を数年経験しているだけあって、丁寧な言葉を使っています。ビッグマウス、トラッシュトークとは無縁の選手のように思えますね。
プロデビューは2018年の4月12日。今年の4月デビューで現在まで4戦ですから、結構早いペースです。仕事をしながらなので、今後何戦出来るか分からないという状況ですので、本人も出来るときに試合をしたいという希望なのでしょう。
所属は名門ワタナベジム。渡辺均会長自身も、旧国鉄職員のままプロ戦績を積んでいった経験があるとのことなので、杉田選手に自身を重ね合わせ、期待したのでしょう。
6回戦デビューで相手はフィリピンのジョン・ブラゾ。過去に東洋太平洋ランカーだった選手で、決してかませではありません。
試合はダウンさえ奪えなかったものの、フルマークの判定勝ち。2戦目はタイでKO勝ち。3戦目は元日本スーパーバンダム級王者の芹江匡晋選手に対して1ラウンドのKO勝ちでした。
この3戦目ではプロデビュー後初のダウンを喫し、やばいかなと思いましたが、それで火が付いたのか結局はダウンを奪い返しての勝利でした。芹江選手は、杉田選手がアマ時代に王者にいた選手だったらしく、思い入れもあったようで、勝利後はリングに倒れ込んで喜びを表現していましたね。
直近の4試合目はタイのソムポート・シーサ。この選手ははっきり言ってかませ犬でしたね。杉田選手も余裕が出来たのか、「はじめの一歩」でおなじみのデンプシー・ロールを繰り出し、試合後のマイクパフォーマンスでもそう言っていました。
本人はデビュー前のインタビューで、A級昇格を目標としているといっていましたが、既にA級には昇格をしており、ワタナベジムトレーナーも日本王者までには育てたいと語っているので、既に近いところにはいますね。
今度の試合は初の10回戦のようです。相手はまだ発表されてはいませんが、近日中とのこと。是非よいパフォーマンスを期待したいですね。
練習の虫
そこまでメディアに出ているわけではないので、あまり詳しくは分かりませんが、本人のSNSを見る限り、かなりの練習好き。いわゆる「練習の虫」です。大学時代はボクシングの名門東京農大で4年生でやっとレギュラーを獲得した苦労人みたいで、努力により勝ち上がってきたその姿勢は、プロでも続けているようです。
警察官に勤めながらですので、毎日練習にいけるわけではありません。大体週に4日くらい。練習時間もあまり長くとれるわけではなく、いても2時間くらいです。その中で密度を濃くし、スパーリングが多いですね。
それ以外には、ロードワークや自宅にある筋トレ器具でトレーニングを行っています。
スパー後に20kmも走れるようで、本人も語っていますがスタミナはプロトップレベルに劣りません。
軽くですが、自宅で奥さん相手にミット打ちもやっており、自他ともに認める「ボクシングおたく」と言えるでしょう。
中学生のころからボクシングノートをつけており、80年代のハーンズやレナードのビデオを見て、観戦記を書いたりしていました。
息子さんには「丈(じょう)」とつけるほどで、その子にも格闘技の手ほどきを受けさせています。
先日亡くなった山本KIDのジム「KRAZY BEE」にてキッズレスリングを習わせているみたいですね。
リングの外でも非常に自身を節制しています。試合間隔が短いことと、通常体重からあまり減量をせずに試合に臨んでいる事もそうですが、体つきは常にバキバキ。
栄養に関する知識も豊富な事がツイッターから分かります。ただ滅茶苦茶にジムワークをし、ロードワークで自分をいじめるのではなく、自身の経験から何を食べ、何をすれば、試合当日最高のパフォーマンスが出来るのか分かっている、頭の切れる選手です。
まとめ
プロ実績はまだ目立ったものはありませんが、「兼業ボクサー」の一人として、今回は杉田ダイスケ選手を紹介させていただきました。
警察官でありながら、ボクサーとして活動することは、並の体力と精神力では出来ない芸当です。普通のサラリーマンでもきついのに、警察官となればなおさらです。本人も、4日に1日は眠れないと言っています。
しかし、アマチュアで培った強さ、警察官という身分に恥じず、自身を律する強さはぴか一。日本王者と言わず、それ以上に期待してしまう選手です。
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