日本のボクサー界の未来を引っ張るであろう田口良一選手。
多くのボクサー関係者からの評価を受けているものの、実際のところのキャリアや戦績は案外知られていません。
今回は田口選手のそのあたりを掘り返しながら解説し、田口選手のどのあたりが凄いのか、どんな点に期待すべきなのか語っていきましょう!
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田口良一の戦績
田口良一選手は現在、WBAとIBFの2つのライトフライ級でタイトルを保持する2団体統一王者です。
まずは兎にも角にも田口選手のこれまでのプロ戦績をご覧いただきましょう。
1 | 勝利 | 1R 2:52 | TKO | 瀬尾智宏 |
2 | 勝利 | 3R 1:40 | TKO | 紺谷陽広 |
3 | 勝利 | 4R | 判定(3-0) | 鬼ヶ島竜 |
4 | 勝利 | 4R | 判定(3-0) | 平野太誠 |
5 | 勝利 | 4R | 判定(3-0) | 大城和樹 |
6 | 勝利 | 4R | 判定(3-0) | 高島昌良 |
7 | 勝利 | 5R | 判定(3-0) | 中澤翔 |
8 | 勝利 | 6R | 判定(3-0) | 須江伸太郎 |
9 | 勝利 | 2R 1:27 | KO | サンサクダ・ポータサナポン |
10 | 敗北 | 8R | 判定(0-3) | 瀬川正義 |
11 | 勝利 | 2R | 反則 | 田中教仁 |
12 | 勝利 | 8R | 判定(3-0) | 中澤翔 |
13 | 勝利 | 6R 2:30 | TKO | 平川聖也 |
14 | 勝利 | 7R 2:59 | TKO | 大内淳雅 |
15 | 勝利 | 8R 1:47 | TKO | 沼田慶一 |
16 | 勝利 | 6R | 判定(3-0) | 久田哲也 |
17 | 勝利 | 6R 0:23 | TKO | 木村悠 |
18 | 引分 | 10R | 判定(1-1) | 黒田雅之 |
19 | 勝利 | 1R 1:58 | KO | ペッダム・ロンリエンキーララムパン |
20 | 勝利 | 10R | 判定(3-0) | 知念勇樹 |
21 | 敗北 | 10R | 判定(0-3) | 井上尚弥 |
22 | 勝利 | 8R | 判定(3-0) | ライアン・ビト |
23 | 勝利 | 8R | 判定(3-0) | フローレンテ・コンデス |
24 | 勝利 | 12R | 判定(3-0) | アルベルト・ロッセル |
25 | 勝利 | 8R 0:36 | TKO | クワンタイ・シッモーセン |
26 | 勝利 | 9R 終了 | TKO | ルイス・デ・ラ・ロサ |
27 | 勝利 | 11R 終了 | TKO | ファン・ランダエタ |
28 | 勝利 | 12R | 判定(3-0) | 宮崎亮 |
29 | 引分 | 12R | 判定(1-1) | カルロス・カニサレス |
30 | 勝利 | 9R 0:24 | TKO | ロベルト・バレラ |
31 | 勝利 | 12R | 判定(3-0) | ミラン・メリンド |
31戦27勝 (12KO) 2敗2分。
これが田口選手のこれまでのプロ戦績になります。
早速この戦績を見ながら、田口選手の凄いところを解説していきましょう。
判定勝利の多さとそのラウンド数
まず注目してみて頂きたいのは、判定勝利の多さとそのラウンド数です。
もしかするとこれが、田口選手が村田諒太選手や井上尚弥選手よりもテレビなどの露出が少ない理由なのかもしれませんが、イコールそれが弱いということでは全くありません。
判定の結果をよく見て下さい。
3−0で勝利しているのがほとんどです。
これは3人いる審査員が全員、田口選手に票を入れていることになります。
つまりは、ダウンやKOこそなかったもののその試合は圧倒的に田口選手が勝っていたことを物語っています。
また、TKOによる勝利(審判やセコンドが試合を止める)の際のラウンド数も見て下さい。
ほぼほぼが終盤ラウンドに近いところでTKO勝利を収めています。
これは冷静な試合運びとスタミナがなければ不可能な戦績です。
田口良一VS井上尚弥戦
プロ21戦目の対井上尚弥戦も注目すべきポイントです。
知る人ぞ知る井上はプロ戦15戦無敗のまさに怪物ですが、この15勝の内KOやTKOで仕留められなかったのはたったの2試合。
その2試合の内が何を隠そう田口良一選手なのです。
あの強烈な井上選手のパンチに耐えきるタフネスは、関係者も認める折り紙つきの田口選手の強みです。
1点気になることは…
そんな田口選手ですが一点気になるのが、年齢です。
田口選手は今年で32歳を迎えます。
先日惜しくも引退表明を表明した山中慎介は35歳、ボクシング選手として身体能力のピークを考えるとそこまで多くの時間が田口選手に残されているわけではありません。
日本人前人未到の3団体統一王者の期待がかかる田口選手ですが、上記に書いた戦績でもわかるように「スタミナ」「タフネス」をどこまで維持しながらこの目標を目指していけるかが、キャリアの分かれ目となることは間違いありません。
特に、もっとも最近の試合対ミラン・メリンド戦はボクシング関係者からも評価が高まった一戦です。
誰もが序盤ラウンドで、メリンドの優勢を確信したでしょう。
しかしそこで倒れないのが田口選手、ペースを崩すことなくコツコツとパンチを積み上げ、最終的にはメリンド自身にも
「パンチを外せなかったし、田口の諦めない姿勢は素晴らしかった。統一王者になるに値する試合だった」
とはっきり田口の勝利を認めるコメントを残しています。
まとめ
ボクシングの世界は一見ただの殴り合いに見えます。
派手なKOやマイクパフォーマンス、人よりキャラクターの立った人間が目立ちがちな世界ですが、田口選手のような試合運びや戦績でも確実に世界を獲れる、そしてそんな素晴らしいボクサーがいることをまず知っていただきたいですね。
是非今後も田口選手の試合にも注目しながら、日本人では誰も達成していない3団体統一王者の獲得に期待しましょう。
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