ライトヘビー級。
この階級に注目している方はいるでしょうか?
ライトヘビー級のディミトリー・ボトルやアドニス・スティーブンソン、アレクサンドル・ウシクは若干名前がありますが、注目度が高いとは決して言えない。
日本のプロボクシングライトヘビー級人口は少なく、現在日本王座は空位。JBCのHPで確認したところ、1位に松本晋太郎選手がいるだけで、他ランカーの名前は確認出来ません。
しかし、私が今このライトヘビー級で大注目している選手がいます。
その男の名は、但馬ミツロ。
今日は彼に関して書かせて頂きます。
スポンサーリンク
但馬ミツロとは何者か?
注目しているといっても、まだプロデビューはしていません。
アマチュアのボクサーです。
私が彼を知ったのは、K-1の木村“フィリップ”ミノルのインスタに彼がよく映り込んでおり、何気なく彼自身の練習動画を見て、とんでもなく強いと思ったのがきっかけです。
彼の経歴を調べてみました。
「ミツロ」という珍しい名前と、顔立ちから外国人の血が入っているだろうなと思ったら、木村選手と同じブラジルの血が流れています。
インスタでの投稿を見ると、お母さんは少なくともブラジルの方ですね。
父方に関しては情報がないので、不明です。
元々幼少頃から格闘技が好きだったみたいで、K-1の影響でテコンドーを始めたらしいです。
ボクシングを本格的に始めたのは高校1年生のとき。
進学した高校にボクシング部があったようで、元々興味があって入部したようです。
高校時代の目立った成績は見られませんが、大学では2年次と3年次に、アマチュアボクサーの王者を決める大会「全日本ボクシング選手権」を2連覇しています。
つまりボクシングを始めて5年です。
ライトヘビーは参加人数が少ないとはいえ、かなりのセンスを持っている事が伺えます。
高校の時の写真を見ると、今と比べてかなり細い。
現在体重90Kオーバーみたいですが、大学入学時はライトウェルターの体重だったそうです。
かなり大学時代において体が発達したのでしょう。
YOUTUBEで2010年の頃、つまり但馬選手が高校生の頃の試合映像がありますが、今とは全く別人です。
筋トレにも力を入れているようで、そのせいでライトヘビーまで上がったのでしょう。
彼が大学1年次はアマチュアにライトヘビーという階級がなく、ミドルまでしかなったそうです。
ミドルになると、但馬選手にとっては約12kgほどの減量をしなければいけないと覚悟していたようなのですが、その一つ上のライトヘビーが出来、そこを主戦場にすると決めました。
アマチュアながら、そのKO(RSC勝ち)率は超脅威の95%。
重量級ならありえそうなものですが、アマですから、ありえない数字です。
攻撃力だけではありません。
ディフェンス力も一級品。
ところで、YOUTUBEに載ってる試合数もそこまで多いものではなく、上述の95%というのも確証はありません。
アマ歴のすべての試合結果記録があるわけではないので、そこまで信憑性はありません。
しかし、この但馬ミツロであれば、本当にこなしていそうな気がします。
それは、彼のインスタやツイッターにあげるスパーの動画を見ればわかります。
はっきり言って、戦慄が走ります。
もし仮に自分がライトヘビー級の体重であるならば、絶対に彼とは戦いたくありません。
まず、重量級らしからぬステップワーク。
2015年国体優勝時はまさにパーネルウィテカーらしからぬディフェンス力を発揮。
そして今年行った台湾合宿では、台湾ヘビー級の選手の連打をL字ガードでいなしています。
台湾のヘビー級選手達と練習🥊🇹🇼🦂#ディフェンス #カウンター
Enjoy boxing with Taiwan team🔥thx Taiwan boxing team#boxing #sparring #taiwan pic.twitter.com/VwLcHIRD0p— 但馬ミツロ (@taji_mitsu) 2018年2月11日
センスの塊。天才。
こういう言葉しか浮かんできません。
そしてオフェンス力。
是非彼のインスタをフォローしてみてみてください。
公開しているので、誰でも見れます。
ライトヘビーの選手でありながら、ヘビーの選手に打ち勝っています。
しかも相手は当時アマヘビー級1位の選手。決して弱くはありません。
2017年5月に投稿された短いスパーリングの映像も、「なんじゃこりゃ」といった感じです。
sparring💥
ジャブにボディカウンター🙏🏻#boxing #fight #sparring #work pic.twitter.com/ofhsFSsuUK— 但馬ミツロ (@taji_mitsu) 2017年5月17日
ボディのカウンターで相手を悶絶させるんですが、本当に見えない。
一瞬です。
これで相手に見えるわけがない。対峙する前のシャッフルフットワークも秀逸。
極めつけは、階級は不明ですがプロボクシングの日本王者、東洋太平洋王者とのスパー映像。
🦂🥊🔥
enjoy fight life.#trainingcamp
3日間の出稽古終了
日本チャンピオン、東洋チャンピオン相手に怪我なく楽しめた🕺🕺#boxing pic.twitter.com/KD8KAQYDMl— 但馬ミツロ (@taji_mitsu) 2018年7月13日
完全に相手を子供扱いです。
ジャブも鋭く速い。
これにさらにストレート系を見せられれば、相手は入ってこれないでしょう。
事実、どの選手も手数が完全に止まってしまっています。
そしてなんといってもストレート。
彼の最大の武器。
構えたところから、何の予備動作もなく、一直線で出ていきます。
上述の台湾の選手、アマヘビー級の選手、プロ王者たちも、このストレートですぐ動きがとまります。
そしてその後不敵に笑う但馬。やりたい放題ですね。
昨今、騒がれるアマチュアボクシング界ですが、その問題に対し彼はこんなツイートを残しています。
「今色々騒がれてるみたい 不正判定?俺全部倒すから判定までいかないんだよね」
かっこよすぎます。。そして納得です。
プロ転向は?
日本国内である程度実績を残しているにも関わらず、なぜオリンピック等に出ていかないのか?
これは彼の国籍問題が関係しているようです。
以前テレビのインタビューで語っていたのですが、日本人としてリオ五輪に出たかったらしいのですが、その時日本人には帰化しておらず、まだブラジル人としての但馬は、それが叶いませんでした。
本人も、帰化の手続きがかなり複雑で時間がかかることを予期してなかったみたいです。
現在、彼が目指しているのは東京五輪。
オリンピックの夢を捨てていないんですね。
正直最近は試合をしていないようなので、試合枯れが少し心配ですが、彼にとっては杞憂でしょう。
プロも圧倒できる能力者であれば、すぐに対応できるはず。
是非とも五輪代表の切符を手に入れてほしいですね。
残念なのは、プロ転向を少し待たなければいけないという事。
もしかしたら、日本人最重量級の王者誕生なんて夢も見させてくれるかもしれません。
体重やスタイルこそ少し違いますが、彼は以前紹介した岩田翔吉と似ています。
幼い頃から華やかなK-1や、大金を稼ぐ海外ボクサーを見てきた彼らは、現在の日本ボクシング界の起爆剤になりえるでしょう。
プロデビューした場合、階級がどこになるのかは分かりませんが、スーパーミドル以上であることは確かでしょう。
但馬選手は現在まで国際大会の経験がないので、世界の舞台でどこまでいけるのかが、これからの道しるべになるでしょう。
東京五輪での旋風を見たいですね。
とりあえず、皆さんには彼のインスタとツイッターをフォローしていただき、そのボクシングスキルに驚愕してください。本当に凄いです!
まとめ
今回は、まだプロデビューもしていないアマチュアボクサー但馬ミツロに関してまとめさせていただきました。
木村フィリップミノル、市村蓮司、岩田翔吉など格闘エリートが認める才能です。
プロであっても、理解できないくらい凄いと舌を巻いています。
早くプロで試合が見たい、というのが本音ですが、本人の希望は2020東京五輪金メダリスト。
村田以来の五輪ゴールドメダリストが世界王者になるというストーリーを作れるか?
今から注目しておいて損はないです。
スポンサーリンク
コメントを残す