2018年9月30日ライジン13において那須川天心VS堀口恭司という日本人頂上決戦とも呼ばれる歴史的な一戦が行われました。
結果は判定による那須川選手の勝利で終わりましたが、現在日本の軽量級の格闘技界で打撃の頂点、そして何でもあり(総合)ルールの頂点、その頂点の二人が戦った試合であることは間違いありません。
しかもこの試合久しぶりに日曜日のゴールデンタイムにフジテレビでテレビ中継されるという、かつての格闘技ブームを彷彿とさせる盛り上がりを見せた一戦となったわけです。
今回打撃格闘技の頂点である那須川選手が勝利したことで、俄然注目を浴びるだろうと言われているのが日本のキックボクシング界です。
かつてというか今現在でも、キックボクシングと言えばほとんどの日本人が思い浮かべる単語があります。
それは「K-1」です。
今回勝利した、那須川選手もK-1出身選手なのでしょうか?
答えはノーです。
知名度も実績も「K-1」こそが打撃格闘技の頂点だった時代は終わり、現在「K-1」はその頃とは違った形で運営されているのです。
今回はこの「K-1」について語ってみたいと思いますが、まずは一大ムーブメントを起こした最盛期あの時代から、現在のK-1までの組織としての流れを語ってみたいと思います。
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現在の運営元は・・・?
どんな大会や興行でも、必ず運営元が存在します。
選手の手配はもちろん、会場の手配、試合の告知やPR、そしてもちろん選手へのギャランティーを支払ったりなど、やる事は多岐に渡ります。
ルールや大会全体の活動方針や規範なんかを決めているのも、概ねこの運営元です。
現在のK-1はこの運営元を、【K-1実行委員会】という団体が担っています。
ちなみに、K-1の歴史を少し振り返ると、90年代の立ち上げから2003年までの間は、株式会社ケイ・ワンという運営元が取り仕切っていました。
そしてこの株式会社ケイ・ワンのトップで実質的なK-1のかじ取りを行っていたのが、極真空手の石井和義館長でした。
残念ながら税金関係の違反行為により、石井館長は全職を追われK-1は2003年より株式会社FEGという会社がかじ取りを行うことになりました。
このFEGのトップとなり、2003年からK-1の実質的な運営を任されたのは、格闘技ファンの中では有名な谷川貞治氏という人物です。
解説者としての仕事もしながら、K-1自体の運営を取り仕切る側にもなったわけです。
しかし、このFEG体制も2011年ころより、出場ファイターへの給与未払い問題が浮上し、2012年にはFEGも破産することになってしまいました。
その後、2014年よりK-1実行委員会が立ち上がり、前田憲作、内田康弘、小比類巻貴之、梶原龍児らがその当時の実行委員メンバーとなっています。
現在は2016年9月20日よりK-1実行委員会メンバーである宮田充氏という方がプロデューサーを務め、大会の企画・制作を㈱M-1スポーツメディアという会社、実質の運営はグッドルーザーという興行会社が取り仕切っているようです。
ちなみにグッドルーザー自身もK-1とは別に「Krush」と呼ばれるキックボクシング興行をかつてより運営していました(キックボクシングファンならご存知のはず)。
ざっとこれまでのK-1、そして現在のK-1は誰が運営しているのかについてご紹介しました。
かつての全盛期のK-1と言えば、数か月に1度は大きな興行を行い、それが各種テレビ局にて放送されていました。
しかし現在K-1の地上波放送はないため、恐らく好きでキックボクシングを見ている人でない限り、何をやっているどんな組織なのか正直掴めないないという方がほとんどでしょう。
それではここで簡単にご紹介します。
現在のK-1は、公式ホームページを見ると下記の4つの大会ページが記載されています。
- 「K-1 WORLD GP」
- 「Krush」
- 「KHAOS」
- 「K-1アマチュア」
その中でK-1の名前がついているのは、「K-1 WORLD GP」と「K-1アマチュア」のみで残りの2つはついていません。
しかし、位置づけとしては「K-1 WORLD GP」が会場や入場者数とも規模として一番大きく、「Krush」はその次「KHAOS」はそのまた次という感じでしょう。
「アマチュア」はその名の通り素人からの参加も可能な大会です。
Krushは興行数では「K-1 WORLD GP」よりもかなり多いですが、実質「Krush」から多くの選手が「K-1 WORLD GP」へと派遣され出場しています。
もともとはK-1の下部組織的な扱いで発足したのが「Krush」なので、実質、運営や選手をこの4団体で共有しながら連携して進めているという感じでしょう。
しかし所謂メディアなどで「K-1」というワードが登場し試合や選手について語っている時は、この「K-1 WORLD GP」のことを指していると思って良いでしょう。
ちょっと長くなりましたが、こんな経緯を経て現在のK-1は成り立っているようです。
ぜひこんな知識も頭に入れながら新しいK-1を見てみるのもまた面白いでしょう。
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