ひと昔前は、格闘技といえば男・男・男の世界でした。
それは格闘技をやる側を観る側も同じで、自分の強さに対する憧れをそのファイターと重ねあわせ、一喜一憂するのが格闘技ファンの醍醐味でもありました。
しかしここ数年、日本の格闘技界にも大きな新しい風が吹いています。
それは、女子格闘技というジャンルです。
女子プロ(プロレス)は日本では昭和の時代からメジャーで歴史もありましたが、女子格闘技が当たり前のようにテレビ地上波で放映されるなんて、昭和の時代からは想像もできませんでした。
それだけ、女子格闘技は爆発的に一気に日本でも認知され、さらにこれから定着するかどうかまさに正念場となる段階に差し掛かっていることは間違いありません。
今回はそのジョシカクの中心である「RIZIN」における女子ファイター事情について語ってみたいと思います。
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RIZINのジョシカクの歩み
2015年の大晦日に産声をあげた格闘技イベント「RIZIN」。
かつてのPRIDEからのイメージ払拭を狙って、ライジンは当初より女子格闘技に力を入れてきました。
よってRIZINの女子格闘技はUFCなどに比べまだ歴史は浅く、それにもかかわらず一気にここ数年でその人気・認知度が上がり、当たり前のようにテレビで見るようになりました。
まだまだ走り出したばかりのライジンの女子格闘技ですが、その歴史は確実に一人の日本人選手を中心に始まり、ここまで展開されてきました。
その選手とは「RENA」選手です。
ジョシカクのスーパースターRENA
まだまだマイナーだった女子格闘技を、男子の格闘技並みに人気や認知度を上げるには、RENA選手ほどその目的にピッタリなファイターはいなかったでしょう。
ルックス・実力ともに折り紙つきで、ぱっと見「モデルさん?」と見間違えるほどでした。
そんな可愛いらしい女子が一点、リングに上がればバチバチの殴り合いを行い、日本人そして外国人ファイターとバッタバッタと倒していく映像は非常にショッキングでもありつつ、
「あー日本の格闘技も新しいフェーズに突入したんだなあー」
と日本中の格闘技ファンが衝撃を受けたはずです。
その大役を一人で担ってきたのが「RENA」選手なのです。
また昨年の大晦日には初めてRIZIN内で女子トーナメント戦が組まれました。
トーナメントと言っても、4名によるトーナメント(日本人選手2名、外国人選手2名)で正直誰もが
「このトーナメントはRENA選手が王者になる為のトーナメントだ」
と思ったはずです。
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まさかの番狂わせ!?
ところが、蓋を開けてみれば結果はまさかのまさか。
決勝まで勝ち上がったRENA選手の相手は、同じく日本人、当時まだ高校生であった麻倉カンナという寝技・グラウンドが得意な選手。
結果から言えば、なんと1ラウンドでRENA選手の一本負け。
まだ数年とはいえ、日本の女子格闘技をリードしてきたという最後のプライドがRENA選手に「タップ負け」という選択肢を与えなかったのでしょう、それが逆効果となり打撃の絶対女王、RIZINのエースの失神KOシーンが大晦日の日本中に放映されてしまったのです。
この試合以降も、麻倉カンナ選手は先日のRIZIN.10にも出場、判定勝利ではあるものの確実に勝利を重ねています。
しかしまだRENA選手は大晦日以降試合を行っていませんし、次回の7月に行う試合も舞台はRIZINではありません。
しかしながら、このRIZIN.10においてちょっとした波乱がありました。
RENA掟破りの再戦要求!!
勝利を収めた麻倉カンナ選手に対し、試合後マイクを持ちリングに上がったRENA選手は、なんと大晦日の敗戦から一度も公式試合を行わないまま、そのままカンナ選手に対し「再戦要求」をぶち上げたのです。
これに対し、麻倉選手は不満を露骨に表現。
個人的には、トーナメント決勝で誰もが認める一本負けをした選手が、一度も試合をせずまた同じ選手と再戦できるなど聞いたことがありません。
少なくとも2試合、3試合こなして(勝利して)、再びリベンジ戦を行うのが常識でしょう。
しかし、このRENA選手の一連の行動から、RENA選手の強い自負・プライドが見て取れます。
自分がこのライジンの女子格闘技を引っ張ってきた。
なのに人々の視線は自分とは別の人物に向いている、この状況が我慢ならなかったのでしょう。
しかし、麻倉カンナ選手はまだ若い選手です。
基本は寝技・グランドの選手ですが、これから打撃なども覚えていけばまだまだ強くなる伸びしろがたくさんある選手です。
まだ、立ち上げから3年ではありますが、こう言った格闘・戦いの人間ドラマが生まれることが、一つその興行が盛り上がるのに不可欠なポイントの一つです。
これから日本のジョシカクは「RIZIN」を中心に回ることは間違いないですが、2018年そのRIZINジョシカクの中心になるのはRENA選手と麻倉カンナ選手の二人で間違いないでしょう。
ぜひ、この二人の動向に注目しましょう!
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