2017年の大晦日に行われた格闘技イベント「RIZIN」。
その試合の中で、ある衝撃的な試合結果で、多くのファンが驚いた一戦があります。
それは女子格闘技RENA vs麻倉カンナの試合です。
人気・実力ともに女子格闘技界を引っ張ってきたRENAが1ラウンドで、衝撃の失神KO負けをきしてしまったのです。
大晦日に多くの対戦カードが組まれる中でも最も番狂わせとなった一戦だったのではないでしょうか。
しかし、RENA選手にとって総合格闘技戦自体そこまで多く試合をこなしておらず、その中で初めて経験した「負け」に過ぎません。
トップランカーであり看板選手だったが故にその反響はでかいですが、総合格闘家としてはまだまだ伸びしろがある選手です。今回はそんなRENA選手について語ってみたいと思います。
スポンサーリンク
RENA選手のバックボーン
すっかり日本女子格闘技界の顔となったRENA選手。
まずは簡単にRENA選手のプロフィールや経歴、戦績についてご紹介しましょう。
RENA(レーナと読みます、レナではありませんよ)選手は、1991年大阪出身の現在26歳の日本の女子格闘家です。
まずRENA選手の事を語るのに大事なことは、この選手はバリバリの立ち技選手だと言うことです。
女子格闘技と聞くとなんとなく総合格闘技(MMA)のイメージが強いですがRENA選手は、そのキャリアを空手からスタートしています。
しかも、格闘技を始めた理由はいじめられていた姉に対抗するためだそうです。
小さい頃から負けん気が強かったんですね。
空手で実績を積むと、2007年16歳の時にキックボクシングのプロデビューを飾ります。
デビュー戦こそ、黒星になったものの、そこから怒涛の連勝に次ぐ連勝。
立ち技の試合全41試合中、負けは5回のみしかもKO負けは一度もなく全て判定による負けです。
特に2011年に行われた神村エリカとの試合は、日本女子立ち技格闘技の頂上決戦と言われ、見事この試合に勝利を収めます。
以降は、日本国内では敵なしと言われ次第に「絶対女王」というニックネームがつくようになりました。
そんな RENA選手ですが、総合格闘技のデビューは2015年の大晦日、RIZINの立ち上げイベントがそのまま総合デビュー戦となりました。
デビュー戦も見事一本勝利を収めています。現在、総合格闘技は7試合中、6勝1敗という好戦績を残しています。
テレビなどへの露出が増えたのがこの総合デビュー以降の為、総合格闘技の選手というイメージが先行してしまいますが、序盤にも書いた通り、まだまだ総合格闘技の経験は浅く、根っからの立ち技選手だということがお分かりいただけたでしょうか?
スポンサーリンク
RENA選手の強さの秘密と総合における弱点
まず、RENA選手の強さの秘密はなんといっても「打撃」。
これに尽きます。魔裟斗選手は現役時代、日本では敵なし世界でも一番の中量級のキックボクサーとなりました。
現在の女子立ち技格闘技界におけるRENA選手の実力・戦績は、この魔裟斗選手の現役時代とほぼ同じとイメージしていただければわかりやすいでしょうか。
総合格闘技の試合で、RENA選手の打撃がすこぶる目立ちますが、そんなの当然です。
魔裟斗選手レベルの打撃のファイターに、普通の総合格闘家がパンチやキックで勝負してもお話になりません。
それと同じことですね。
またさらなるもう一つの強みとしてRENA選手は単純なキックボクシングルールの試合も経験していますが、もう一つ「シュートボクシング」のルールの試合でも圧倒的な戦績を残しています。
このシュートボクシング、キックボクシングとは立ち技という点では同じですが、それ以外にとても大きな違いがあります。
それは立った状態での関節技、また投げ技が認められているという点です。
RENA選手が総合デビューでいきなり連勝を飾ることができたのは間違いなくこのシュートボクシングのルールを経験してきているからでしょう。
実際、総合の試合でも立った状態での締め技で一本勝ちを収めています。
続いて、RENA選手が今後総合格闘家としてキャリアを進めていく際の弱点というか改善していくべきポイントですが、当然この流れで行くとお分かりの通り「寝技」対策になりますね。
とにかくグラウンド状態での攻防はRENA選手はまだまだこれから成長していく、という感じがします。
麻倉選手との一戦も、スリーパーの取られ方がまだまだ寝技に慣れていないなという感じがどうしてもしてしまいました。
これからは、どんどんレスリング出身の選手、柔術出身の選手と練習を重ね、寝技対策・タックル対策を積めば、総合格闘技界においても「敵なし」の絶対女王になることができるでしょう。
そんな未来は、そう遠くはないはずです。
総合格闘技ではないですが、RENA選手の次戦は7月6日「Girls s-cup」という大会だそうです。
大晦日の敗戦以来初の試合だそうですが、是非まだRIZINの舞台でも日本中を沸かせてくれることを期待しましょう!
スポンサーリンク
コメントを残す