現在、格闘技界において規模やレベルともに文句なしに世界最高峰と呼べる舞台はアメリカの総合格闘技「UFC」であり、それに対し誰も異論は唱えないでしょう。
しかしそのUFCに勝るとも劣らず、かつて世界の格闘技の中心となるほど盛り上がった「PRIDE」という総合格闘技が日本にありました。
そのPRIDEにおいて非の打ち所がない完璧なヘビー級の絶対王者であったエミリヤエンコ・ヒョードル選手。
PRIDE消滅後は何度となくUFCへの移籍が噂されましたが、とうとう引退までにUFCで試合をすることはありませんでした(※現在は現役復帰)。
もし、ヒョードル選手がUFCでバリバリ戦っていたらどんな試合をしただろうか?
どこまで登りつめただろうか?
妄想は止まりません。
今回はそんな男の夢
「UFCのランキングにもしヒョードルを入れるとしたら?」
をテーマに、多いに語ってみたいと思います。
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ヒョードル選手ってどんな選手?
そもそもヒョードル選手ってどんな格闘家なのか?
簡単にまとめてみたいと思います。
エミリヤエンコ・ヒョードル選手は身長182cm 104kg、1976年生まれの現在41歳です。
出生はウクライナだそうですが2歳の時にロシアに移住し、格闘技のバックグラウンドは11歳の時に始めた柔道とサンボ。
総合格闘技転向前は柔道でオリンピック候補になるほどの期待の選手だったそうです。
20代半ばで、日本の格闘家前田日明が主宰するリングスの「リングス・ロシア」で総合格闘技に出会い、以後来日しリングスの試合を経て2002年より参戦したPRIDEにて実力・認知度ともに不動の地位を獲得しました。
ファイトスタイルの特徴は何と言ってもヘビー級とは思えないスピードのある打撃で、特に恐るべきはノーモーションから一気に相手の間合いに踏み込んでの左右のフック。
日本で勝利した試合のほとんどはこの打撃により相手をKO、もしくは崩れたところを関節技で決めて勝つ試合が多く見られます。
またグラウンド状態での上からの打撃(パウンド)は、相手が寝技をかける隙を与えない一撃必殺のパンチで、何人もの対戦相手を恐怖に陥れました。
またその打撃を何とか逃れたとしても、次は一流のサンボ&柔道家の投げ技と寝技が待ち構えています。
「非の打ち所がないファイター」
という言葉はまさにヒョードル選手を形容する為のような言葉です。
もしヒョードルがUFCのランキングに入ったら
さて本題に入りますが、まずUFCは階級制を取っていますのでヒョードル選手の体重そのままでいけばUFCではヘビー級(93kgー120.2kg)に分類されます。
そしてもう一つ、このテーマを語る切り口として現在41歳のヒョードル選手がUFCに入ると仮定するか?
PRIDEでの全盛期の状態(年齢)の時にUFCに参戦したらと仮定するか?
という2点に絞って語ってみたいと思います。
まず前者ですが、やはり脳裏に浮かぶのは昨年6月に行われたアメリカでUFCに次ぐ総合格闘技の大会「Bellator(ベラトール)MMA」でのヒョードル選手74秒KO負けの試合です。
正直、40歳を超えたヒョードル選手の動きは全盛期のそれと比べ大分落ちていましたし、アスリートとしてピークである20・30代前半選手がひしめき合うUFCヘビー級戦線では今現在のヒョードル選手では勝ち残ることは厳しいでしょう。
恐らくヘビー級ランキング15位圏内の下部に入れるか入れないかぐらいのレベルではないしょうか。
ちょっと寂しい気もしますが、残念ながら現在UFCは興行としても絶好調で本当に優秀な選手が多く集まっていて、とてつもなく層が厚いのです。
一時期のPRIDEのようにトップランカーが多く集まった現在のUFCでは、41歳という年齢の衰えは経験だけではカバーしきれない部分があるでしょう。
続いて全盛期のヒョードルだったらどうでしょうか?
結論から言えば
「ダントツでUFCヘビー級でも不動のチャンピオンでしょう」。
実際に、当時のヒョードル選手についた肩書き「60億分の1の男」はUFCや他の格闘技団体でさえその当時そう認めていたほどです。
当時格闘技界では、PRIDEにはUFCよりも強い選手がより多く集まっていました。
ノゲイラ選手、ミルコ選手がその当時のトップランカーですが、その二人との試合も正直ヒョードル選手の独壇場に近い試合内容でした。
その二人にも連覇し、もはや闘う相手がいないんじゃないか?とさえ噂されていたほどです。
現在UFCヘビー級で活躍する選手やその試合を見ても、全盛期のヒョードル選手に太刀打ちできる選手が正直パッと浮かんで来ません。
そのぐらい全盛期のヒョードル選手は向かう所敵なしだったのです。
まとめ
全盛期よりも動きは落ちたと言え、ヒョードル選手の試合で唯一変わらないのは、アグレッシブな試合展開です。
PRIDEの時もそうですが、どんな相手とも必ずパンチで打ち合います。
ヒョードル選手ほどの経験・実績を積んだ選手になれば、お客さんの反応見ながら試合をするとか、試合のペース配分を考えるとか、相手に華を持たせてやる場面を作るとか、そういう手加減もできるはずです。
しかし、そんなことを一切感じさせません。
いかに早く相手を倒すか、この一点にのみ絞られた試合展開は本当に見てハラハラしますし、これこそが本物のプロなんだなと感心させられます。
是非今後もヒョードル選手の活躍に期待したいところです。
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