かつて日本中を沸かせた総合格闘技、五味隆典選手や山本KID選手など本当に多くのエースと呼べる格闘家を輩出しました。
しかし、それと同時に彼らはその強さを証明する為、世界の舞台に挑戦しました。
しかし、結果はどうだったでしょうか?
UFCという舞台は、世界各地から集められたエリート中のエリートが凌ぎを削る舞台です。
残念ながらトータル的に見ると、彼らのような一流の格闘家でさえ、UFCでは日本ほどの実績・結果は残せていないのが現状です。
その証拠に、現在UFCが発表している各階級のランキングでも15位以内に入っている日本人選手はいません。
いかにUFCという舞台のレベルが高いのかが分かります。
今回はUFCの日本人選手事情について掘り下げてみたいと思います。
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ベルトに最も近かった日本人 〜堀口恭司〜
そんな中、UFC戦績7勝1敗と驚異的な戦績を残した日本人選手がいます。
日本でもすっかり有名になった堀口恭司選手です。
格闘技のバックボーンは「空手」で、山本KID徳郁選手と同じジムで練習し、実績を積んで来た選手です。
しかも堀口選手の空手は「極真」に代表されるようなフルコンタクト系空手ではなく、いわゆる寸止めを基本とした「伝統派空手」出身なのです。
その伝統派空手仕込みの素早いステップからの直突き(ストレート)が得意な選手です。
UFCフライ級王者デメトリアス選手にもタイトルを懸け挑戦し残念ながら敗れてしまいましたが、近年UFCで一番活躍した選手は堀口選手で間違いないでしょう。
現在はRIZINなど、主戦場を日本に移してしまいましたが、闘いぶりといい戦績といい十分通用する選手だったので個人的には、もっとUFCに在籍して、実績を積んで欲しかったなというのがあります。
UFCの日本人パイオニア 〜岡見勇信〜
UFCにおいて日本人の最多勝利記録「12勝」という記録を作った岡見勇信という選手がいます。
ミドル級の選手でタイトル戦挑試合も経験している選手です。
実は、堀口選手が現れるまでは、五味選手でも山本KID選手でもなくUFCでは岡見選手が日本人選手のパイオニアと呼ばれる選手なのです。
ただそんな岡見選手でも全体の勝敗では12勝4敗という戦績なので、堀口選手の7勝1敗という結果がいかにすごいかというのがわかりますね。
昨年2017年の9月に試合を行いましたが、残念ながら1ラウンドで失神負けとなってしまいました。
年齢的にも今年が岡見選手にとって正念場となる一年でしょう。
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最新の注目日本人選手 石原夜叉坊 選手
この名前を見た時に、暴走族か何かの名前か?と率直に思ってしまいました。
しかしこの石原選手現在UFCで2連勝も収めた最も期待のかかる日本人選手なのです。
階級はフェザー級で、風貌やファイトスタイルは名前の通り、ど突き合い上等の喧嘩精神、格闘技よりも喧嘩で這い上がってきたタイプのファイターです。
ただ、試合を見てもパンチの威力やカウンターでうまく相手の顎にヒットさせる当て勘は本物です。
年齢もまだ25歳と若く、まだまだ伸びしろがある選手です。
その強烈なキャラクターのように、勝ち方も豪快で印象に残る勝ち方をするので、試合を見る側にとっても忘れられない存在として記憶に残ります。
15位以内のランキングに入ったり、タイトル戦まで行けるような選手になるには必ずトータル的な強さが必要になります。
石原選手の場合、頼みの綱は「打撃」のみという印象が強いので、打撃でも寝技でも一本を取れるようなトータルファイターになることを期待したいですね。
日本人選手の今後 〜個人的見解〜
日本人選手が活躍、はたまたタイトルを獲得する日は一生来ないのでしょうか?
いやそんなことはありません、かつてUFCを席巻したグレイシー一族に桜庭和志選手はことごとく勝利して見せました。
ここからはK-1、PRIDEはもちろん多くの総合格闘技を見てきた筆者の個人的見解としてご理解の上、ぜひ半分冗談半分本気程度の感覚で読んでいただくと幸いです。
UFCにたくさん存在する階級の中で、正直日本人が打撃や蹴りのみでバチバチに渡りあうのはライト級までが限度でしょう。
正直それ以上の階級になると日本人と外国人のフィジカル的な差が顕著になりすぎてくるからです。
ミドル級やそれ以上の重い階級を狙うにはかつての桜庭和志選手がそうであるように圧倒的な寝技スキルで戦うのが日本人の場合は有利なような気がします。
なぜなら、寝技の場合、立っていると圧倒的に不利であった身長差やリーチ・スピードを技術で凌駕できる部分が多くあるからです。
全盛期のK-1のヘビー級を想像して下さい、日本人の入る余地があったでしょうか?
やはりあの領域(立ち技)では日本人のフィジカルには限界があります。
格闘技は、シンプルな話「勝てば良い」のです。
派手なKO勝利でなくても,勝ちは勝ちです。
日本人が戦える土俵に引きずり込むのは卑怯でもなんでもありません。
是非日本人には知恵と技術で世界のトップレベルと戦い、そんな日本人選手がUFCを席巻する時代を期待したいものです。
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