かつて日本でも大きな盛り上がりをみせた「格闘技」。
最近はテレビでも大晦日特番で「格闘技中継」を放送したりと、一時期のブームが復活しつつあるようにも思えます。
それでも日本の格闘技は全盛期ほどの盛り上がりを見せているとは言えず、現在世界の総合格闘技(MMA)はアメリカの格闘技団体「UFC」を中心に回っていると言わざるを得ないでしょう。
今回は、現在世界最高峰である格闘技の舞台「UFC」における日本人選手のランキングと戦績について書いてみたいと思います。
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UFCにおける日本人選手とランキング
K-1やPRIDEなどでは多くの日本人選手が活躍しましたが、アメリカが主な舞台となる総合格闘技UFCにおいて、今現在UFCと正式に契約を結んでいる日本人ファイターは何人いるのでしょうか?
早速、UFC Japanの公式サイトに記載されているリストを調べてみたところ、現在日本人選手は10名(内1名女子)登録されています。※2018年3月4日現在
うーん、やはり多国籍でありMMA格闘技の本場アメリカ、そんなに甘くはないということでしょうか。以下に日本人登録選手をまとめてみました。
フライ級
井上直樹
出典:facebook
佐々木憂流迦
出典:インスタグラム
バンタム級
石原“夜叉坊”暉仁
出典:Twitter
山本徳郁
ライト級
廣田瑞人
出典:Twitter
五味隆典
出典:Twitter
ウェルター級
阿部大治
出典:Twitter
安西信昌
出典:Twitter
ライトヘビー級
岡見勇信
女子ストロー級
近藤朱里
出典:インスタグラム
さて気になる日本人選手のランキングや戦績に行く前に、そもそもUFCのランキングって一体何なのか?
簡単に概要を説明してみたいと思います。
UFCはボクシングと同じ階級制を設けており、男で8つの階級、女子で4つの階級があります。
そして各階級ごとにタイトルを保持するチャンピオンと1〜15位までのランキングを設定しています。
ちなみにUFCには上記の階級とは別に、Pound For Pound(パウンドフォーパウンド)という枠のランキングがあります。
これは何かというと、主催であるUFCが
「もし階級(体重差)がなかったら全選手の中で誰が最強か」
という尺度を基準に作ったランキングです。
格闘技を含めたスポーツエンターテイメントが進むアメリカ、こういう階級設定を細かく行うことで見る側もより熱を入れて注目するようになりますね。
こういう部分は日本の格闘技も学ばなければいけないかもしれません。
さてお待たせしました、そんなUFCの中で日本人選手は現在ランキングに入っているのでしょうか?
という所ですが、、、残念ながら現在どの階級でも15位以上にランクインしている日本人ファイターはおりません。
五味選手や山本KID選手など日本のトップファイターも多く挑戦しましたがその壁は厚いようです。
唯一近年でベルトに最も近いと言われた日本人ファイター、堀口恭司選手も昨年UFCから籍を外れフリーになってしまいました。ちょっと残念ですが。
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日本人選手の戦績について 〜なぜ常時ランカーに入れないのか〜
悔しい部分ではありますが、トータル的に見てしまうと日本人選手はUFCにおいて目立った戦績・結果を残せていないというのが率直な状況でしょう。
日本で行われる格闘技の試合では、日本人選手が外国人選手に勝つ試合は結構ありますよね。
ではなぜUFCという舞台では、そこまで日本の選手が活躍するシーンや戦績を見ることが少ないのでしょうか?
ここからは個人の見解によるものですが、自分なりに考察してみました。
まず一つに「ルールの違い」が一番に挙げられます。
中でも最も顕著なのがUFCが採用している「オクタゴン」と呼ばれる八角形の金網リングです。
日本の格闘技では、多くの試合で四角形の四辺をロープで囲うリングを採用しています。
このタイプのリングの場合、パワーでリング際に押し切られても、ロープの反動によって中央に押し戻されたり、例えロープを後ろに背負っていても関節技や投げ技が比較的掛けやすいのです。
ロープ際で一瞬ノックダウンして倒れた後でもそこから相手にしがみ付いて、いつの間にか寝技で形成逆転してしまう試合もよくありますよね。よって相対的にパワーやスピードでは劣る日本人・アジア人にも有利なリングになっています。
一方のオクタゴンですが、UFCの試合で最も多い典型的な試合展開が、ゴングと同時にパワーと打撃で相手をコーナー(金網)に追いやり、金網に押し付け、動けない相手にパンチを浴びせTKOで試合終了という展開です。
まさにパワーとスピードが物をいう試合が結構多いのです。
この点では日本人・アジア人にはかなり不利な部分が多いリングと言えますし、実際日本人選手も上記のような試合展開で負けてしまうことが多いです。
ではUFCが日本人選手には完全に不利な舞台なのかと言われるとそんなことは全くありません。
上記で紹介したPound For Pound(パウンドフォーパウンド)というランキングでトップであり続けた「アンデウソン・シウバ」という選手がいます。
体格も細く、パワーとは程遠い選手ですが、キレのある打撃とディフェンス技術でUFC史上最も長く王座に居続けたミドル級選手です。
彼のように、フィジカル以外の圧倒的な「何か」を極めた選手が出てくれば、日本人がベルトを巻く日も遠くはないでしょう。
是非それを期待し、今後もUFCにおける日本人選手の動向に注目したいものです。
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